mtsrs’s diary

放送大学の授業の感想を記録していく

2022年1学期 放送大学授業感想

日本語リテラシー(’21)

アカデミックに日本語を読む、そして書く、ということに改めて意識的に取り組んでみると言った趣の授業。

最終的にはレポートや論文を書けるようになろう、という目的意識。授業はとっつきやすい作りで滝浦先生の衣装は毎回謎な感じで派手。マー君や「ことのはちゃん」と言ったパペットキャラも登場して和む。「は」と「が」の違いなど興味深い論点も多い。この授業そのものは平易で試験も簡単な選択問題。入門微分積分の授業の合間の癒し的存在となった。授業では実際に文章を書くまでは至らないが、演習科目もあるので次の学期ではそちらを受講してみる。

 

入門微分積分(’22)

前の学期で取った「初歩からの数学」でまあまあついていけた感触だったので、意外とできるのかも、と思って取った授業。しかしその考えの甘さは第一回の授業から明白になる。いきなり出てくるε-N論法に「え?」と戸惑い、印刷教材を何度読んでもよく分からず、数学YouTuberの動画を見てもわかったようなわからないような、という気分に陥って、「この授業を取ったのは失敗だったのでは」「やっぱりそもそも数学の才能がないのか」と悩むことがずっと続いた。

毎回の授業で冒頭に3つの課題を提示して、授業の中で習う定理やこれまでに学んできたことを使ってその3つの課題を解決できるようになる、という作りの授業だが、授業を聞いても自力での課題解決は非常に困難。愚直に印刷教材の説明をノートに書き写しながら問題を解いてみることをしてみたけど定理の証明は大部分「まあなるほどそうなのかもしれないなあ」程度の理解に留まった。序盤から一つの授業を一度に受けることは諦めて3つの課題の一つづつを1日分として学習した。章末の演習問題の比較的平易とされている問題には答えだけが示されていて解説がないもの困ったし、自分のレベルが足りてないことを痛感した。Wolfree Alphaにはとても助けられた。とはいえ、おそらくこの内容は高校数学と初等大学数学の中間くらいの内容なのだろうと思われるので、大学数学というにはおこがましい内容なのかも知れない。放送授業の色紙千尋さんが綺麗だった。「色紙千尋のなんでも聞いてみよう」のコーナーで高確率で自分がつまづいているところを質問してくれたので惚れた。ただしそれに対する石崎先生の答えを理解できているかは怪しい。

試験前の勉強は通信指導と自習課題の繰り返し及び章末問題のAを解いてみることをやった。単位認定試験は自己採点では六割くらいの出来だったので「これ再試験もあるかな」と心配したけど、なぜかAが貰えた。

オンラインの演習入門微分積分は復習として必須だった。

 

演習微分積分(’19)

入門微分積分とセットで受講。セットでとって良かった。例題の演習であるため、定理の証明に時間を割く入門微分積分の授業よりは比較的とっつきやすい。とりあえず手順を覚えてそれを当てはめていくという手法で進めていくことができる。本質の理解は足りないかも知れないけど、石崎先生の言う「問題を解ける喜び」は幾度となく感じることができた。

丸Aが取れてびっくり。

 

教養で読む英語(’19)

毎回違う分野の教授をゲストに迎えてその教授の専門分野に関わるテキストを読む。英語テキストの読み下しと内容についての大橋先生とゲスト教授のディスカッションという構成の授業。

放送大学の英語科目の中でも上級に位置付けられるだけあって英文の内容は割と高度。語彙なども明らかに高校程度以上のものがふんだんに使われる。英文の内容は文系的なものから理系的なものまで多岐にわたり、興味深いものが多い。オンライン授業なのに2単位あるように授業回数は15回。毎回の小テストは何度でも受けられて最高点数が使われるのでプレッシャーはない。ただし間違い探しみたいなテストは割と無味乾燥。

最後のレポートは授業で取り上げた文章を一つ選んで自分の意見を英語で書くというもの。ただし採点は文章の内容ではなく、理解できる英語で書かれているかを見るというもの。

個人的には英語は勉強してきたのでそれほど苦労しなかったけど、レベルはそれなりに高いものだと思う。

レポートに丁寧な個別コメントを付けてくれるのは嬉しかった。また任意の音声課題にも丁寧な個別フィードバックがあるのも良い。

成績まるA。

文学批評への招待(’18)

最初の大学時代は文学部だったくせに殆ど文学研究などしたことがなかったので、この授業で講義される文学批評理論はほぼ初耳。なるほど文学をそのように読むことができるのだな、と頻繁に新鮮な驚きがあった。特にナラトロジーとしての小説の「語り方」と「焦点化」の問題、精神分析批評、マルクス主義批評、フェミニズム批評、ポストコロニアル批評といった、「立場」を明確にした上での文学作品の読み解きなど、知的好奇心をくすぐる内容だった。今後の小説の読解で活用していきたいと思う。

ただ試験の結果はBだった。単位認定試験は記述式で時間が限られている中、確かに凡庸な内容になってしまったかも知れないが、割と心外だった。通信指導の記述課題では山田広昭先生から「非常に秀逸な分析です」とお褒めの言葉をいただいていて、これはとても励みになっているのだけど・・・。